サンフランシスコ:ミッション地区を埋め尽くす壁画

前回の投稿では、サンフランシスコ・ミッション地区で訪れるべきスポットをまとめました。ここでは、必見スポットの1つ、Clarion Alley一帯を埋め尽くす壁画(Mural)の持つメッセージについてみていきます。サンフランシスコがIT業界の未曾有の好況に沸く中、古くからの住民がそれをどのように見ているのか、光と影が垣間見れます。

Clarion Alleyの壁画は、常にアップデートされ続けているので、この写真のように作品に取り組んでいるアーティストを見ることもしばしば。画風は様々で、こんなジブリのようなかわいらしい壁画もありますが…

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こんな攻撃的なのもあります。というか攻撃的なのが主流です。「Bomb condos, Not murals」「Crush buses, Not art」、「Smash the system instead of our paintings」「壁画ではなくコンドミニアムを破壊せよ」「アートではなくバスを叩き潰せ」「我々の絵ではなく社会システムを粉砕しろ」というメッセージです。以前のポストにもあるとおり、ミッションは古くは貧しいヒスパニック系住民が住む町でしたが、テック系企業に勤める富裕な住民が増えたことにより、家賃が急激に値上がりしました。現在は、スタジオにも30万円近く払わなければ住めない状況です。家賃の上昇により、古くからの住民の多くがミッションに住めなくなりました。増え続けるコンドミニアム、テック系企業がミッションからシリコンバレーへと走らせる通勤バスは、そうした状況を生み出した元凶として、古くの住民に敵視されているのです。

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「Everything Must Go!」「Everything On Sale!」「Everything Must Go?」「全部、売り切ります(なくします)!」「全部、セール中!」「全部、なくさなければいけないの?」資本主義社会の中、古きよきミッションがなくなっていくことを風刺しているのでしょうか。

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「Evict Google」「Googleを立ち退かせろ」 Googleは、地価や物価の上昇をもたらした戦犯として扱われています。

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スマートフォンに取り付かれ、支配されている人を風刺しているのでしょうか。

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皮肉なことに、これらテック系企業を敵視する壁画は、真新しいアパートの壁にも描かれています。これらの新しいアパートに住んでいる人達は、8割がたがテック系企業に勤める人です。

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こちらはLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)への迫害や不平等に対して戦ってきた人々に捧ぐ壁画です。

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憎しみや怒り、激しい自己主張のエネルギーに貫かれた壁画が続きましたが、最後に、私が一目で好きになった壁画をご紹介します。森の中にひっそりと佇む人がいます。その人は透明で、Clarion Alleyをそのまま映し出しています。きっとこの画家は、様々な人の感情や叫びがうずまくClarion Alleyを、ひっそりと透明な気持ちで見つめているのでしょう。

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