グーグル新CEOに見る、インド系のシリコンバレーでの実力

グーグルは昨日、新組織体制を発表しました。グーグルが持っている、非中核の新事業(Google Xと言われているCalico, Nest, Fiberなどの事業や、Google Ventures, Google Capital)をグーグル本体から切り離し、新設の親会社、アルファベットの下におさめるというものです。もちろん、グーグル本体もアルファベットの傘下となります。

この組織変更により、グーグルのCEOには、創業者のLarry Pageに変わりSundar Pichaiが就任することになりました。Larry PageはアルファベットのCEOに、もう一人の創業者のSergey BrinはPresidentに就任します。

グーグル新CEOに大抜擢されたSunder Pichaiは、インド屈指の名門校であるIndian Institute of Technology(IIT)を卒業しています。この大学は理系の天才がいく大学で、インドの人口の多さを考えると、東大に入るよりもおそらく何倍も難しいと思われます。その後、Sunder Pichaiは私の母校でもあるWharton SchoolでMBAを取得し、アメリカでの道を切り開きました。

このSunder Pichaiといい、同じくグーグル出身の孫正義の後継者のニケシュ・アローラといい、最近のシリコンバレーではインド出身者の躍進が目立ちます。彼らに共通するのは、ハングリーさ、徹底した努力、そしてネットワーキング力です。マイクロソフトのCEOもインド出身者ですが、BloombergViewの記事によると、「インド人のCEOのリーダーシップスタイルは、部下と感情的な絆を築くことに重点をおいており、独裁と真逆の参加型の経営を行う。そのため、インド人CEOは誰からも好かれる傾向にある」ということです。

これについては、私も少ないサンプルですが、思うところがあります。Whartonでのインド人の友人のうちの一人(奇しくも、グーグル新CEOと同じIIT出身・McKinsey出身・Wharton出身です!)は、暖かい人柄・お茶目さ(スタンドアップコメディに長けたインド人を初めて見ました!)・深い洞察力・人一倍の努力をする力を全部兼ね備えた人です。Whartonのクラスター長(生徒会長的なもの)は代々白人が多数派だったのですが、誰からも好かれていた彼は、選挙で他の候補者達を敗りクラスター長に選ばれました。

また、サンフランシスコで出会ったインド系カナダ人の起業家の友人は、非常な努力家で、思慮深く規律正しく(日々、Meditation/瞑想を欠かさないそうです)、人との関係性を時間をかけて育んでいく人です。彼は最初のスタートアップをグーグルに売却し、現在は2つ目のスタートアップに取り組んでいます。

日本では、「インド人はアグレッシブでリスクテイカーなので成功している」というようなステレオタイプが見られます。しかし、私の見たアメリカで本当に成功しているインド人は、人との絆の構築を何よりも重視し、人一倍の努力とそれに裏打ちされた自信をもって、白人優位社会の中で道を切り開いてきた人々でした。

この「絆の重視」は、日本人にも馴染みやすいリーダーシップスタイルだと思います。日本のリーダーシップ不在と国際社会での存在感の低下が叫ばれる中、インド出身の世界のリーダー達から、日本が学べることもも多いのではないでしょうか。

 

(Main photo credit: Maurizio Pesce)

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